31日目。会社員の悩みの話。
「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である」
17世紀フランスの思想家パスカルが彼の代表作『パンセ』の冒頭の言葉です。
広大無辺な宇宙に比べれば、人間は無に等しく、「一茎の葦」のごとく弱く悲惨な存在にすぎないが、それは「考える葦」であり、思考によって「宇宙を包む」ことができる。ここに人間の尊厳があり、偉大さがあるということを、彼は述べています。
そんな、思考する存在の私たちだからこそ、生きていく上での悩みは尽きないものです。
人生に大きく関わってくる「仕事の悩み」というのは、人それぞれ大なり小なりあると思います。
会社員の悩みで多いと言われているのが、
①所得が低い
②会社の将来に不安がある
③自分の将来に不安がある
④上司と合わない
⑤職場の人間関係
⑥仕事のやりがいが見つからない
⑦仕事が合わない
⑧評価されない
⑨残業が多い
⑩通勤に時間がかかる
といったことです。
私も、お給料のこと職場の人間関係、将来不安といったことでよく悩んでいました。
やりたい仕事だったので、やりがいは感じていました。ただ、趣味の旅行や買い物を存分に楽しめるほどもらえているとは言えませんでした。
職場の人間関係も、おおむね良かったのですが一部の先輩との関係がどうもうまくいかなくてストレスだったことがありました。
また、先輩方の姿を見ていて私も将来はこうなっていくのだろうか…という漠然とした不安を感じることもありました。
年数を重ねても昇給も見込めないかったり、役職がついたり上の立場になればなるほど、お給料とは引き換えに責任と任される仕事の量が増え、プライベートな時間も減っていく。
家族がいても、残業や会議があれば仕事を優先しなければならない場面があったり、子どもの行事で休むときは申し訳なさと引き換えだったり…
あげたらキリがないですが、こういった悩みは「今の働き方以外に選択肢がない」から生じていたんじゃないかと、今だったら思います。
今の仕事を、今の職場で続けていくとなったら、お金も時間も足りないけど、人間関係も気になるけど、自分にはこれしかないから頑張らなきゃ…
そう思っていたように思います。
もし、今とは違う働き方ができるとしたら?
自分の考え方や価値観を増やしていった先に、視野を広げていった先に将来の選択肢が増えるのだとしたら、それらの悩みを解決できる手段があるのではないかなと私は思います。
自然界の中で生きる最も弱いが、せっかく考えることができるのであれば、頭を使って考えて、自分の可能性を広げていった先に悩みはなくなっていくんじゃないかと私は思うんです。